はじめに|離婚したら、通帳の残高に愕然とした
離婚届を出した日の夜、通帳を開いて固まりました。
「これだけで、子供ふたりを育てていくの?」
離婚前はなんとなく「大丈夫だろう」と思っていた。でも実際にひとりで生活を回し始めると、お金の不安は想像以上でした。
養育費がちゃんと払われるか分からない。仕事の収入だけで家賃・食費・教育費が足りるのか。貯金はどんどん減っていく。
この記事では、離婚後にお金で苦しんだ私の体験と、FP(ファイナンシャルプランナー)として学んだ知識を合わせて、離婚後の家計の立て直し方をお伝えします。
今まさに離婚を考えている方、離婚直後で不安な方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
離婚直後、私がやらかしたお金の失敗
FPの資格を取ったのは離婚後のこと。当時の私はお金の知識がほとんどなく、いくつも失敗をしました。
①使える制度を知らなかった
シングルマザーが使える手当や制度がたくさんあることを、離婚してしばらく経ってから知りました。
「もっと早く知っていれば…」と思ったものがいくつもあります。申請しなければもらえないお金は、知らないだけで損をするんです。
②生活レベルを下げられなかった
離婚前と同じ感覚でお金を使っていました。「子供には不自由させたくない」という気持ちが強くて、食費も日用品も以前と変えなかった。
でも収入は半分以下。当然、毎月赤字でした。見栄やプライドが、家計を圧迫していたんです。
③将来のことを考える余裕がなかった
目の前の生活を回すだけで精一杯で、貯金や保険の見直し、将来の教育費のことは全部後回し。
「今を乗り越えるので精一杯」という状態が何年も続きました。
【FP視点】離婚直後にまずやるべきお金のこと5つ
当時の私に教えてあげたい。離婚後、最初にやるべきことをFP視点でまとめます。
①使える手当・制度を全部調べる
シングルマザーが使える主な制度はこちらです:
- 児童扶養手当:ひとり親世帯に支給される手当。所得制限あり。月額最大約44,000円(子供1人の場合)
- 児童手当:中学卒業まで支給。月額10,000〜15,000円
- ひとり親家庭医療費助成:医療費の自己負担が軽減される
- 就学援助:学用品費や給食費の補助
- 住居確保給付金:家賃の補助が受けられる場合がある
- 国民年金の免除・猶予制度:所得が少ない場合、申請で免除される
まずはお住まいの市区町村の窓口に行って、「ひとり親で使える制度を全部教えてください」と聞くのが一番確実です。一度で全部分かります。
②収支を「見える化」する
家計簿をつけていなかった方は、まず1ヶ月だけでいいので全ての支出を記録してください。
ポイントは「何にいくら使っているか」を正確に知ること。感覚と実際の数字は、驚くほどズレていることが多いです。
スマホの家計簿アプリでもノートでもOK。まずは現状把握が全てのスタートです。
③固定費を最優先で見直す
離婚後は収入が下がることがほとんど。だからこそ、毎月自動的にかかる固定費から削るのが最も効果的です。
- スマホ:格安SIMに変更するだけで月5,000円前後の削減
- 保険:離婚後は必要な保障が変わる。自分の死亡保険金額がいくら必要かを確認
- サブスク:使っていないサービスを全て解約
- 家賃:公営住宅への申し込みも選択肢に入れる
④養育費の取り決めを書面で残す
養育費は口約束だけだと、途中で支払いが止まるケースが非常に多いです。
できれば公正証書にしておくのがベスト。公正証書があれば、万が一支払いが止まったときに裁判なしで差し押さえができます。
「今さら…」と思っても、離婚後でも養育費の取り決めは可能です。家庭裁判所の調停を利用する方法もあります。
⑤「緊急用の貯金」を最優先で作る
投資やiDeCoより先に、まず生活費3ヶ月分の緊急用貯金を作ることを優先してください。
シングルマザーは自分が倒れたら誰も代わりがいない。急な出費や収入の途絶えに備えるお金が、心の安定に直結します。
金額は完璧じゃなくていい。月5,000円からでも、先取り貯金で少しずつ積み上げていきましょう。
私が家計を立て直した3つのステップ
ここからは、私が実際にやったことを時系列で振り返ります。
ステップ1|「恥ずかしい」を捨てて窓口に行った
正直、市役所の窓口に行くのは恥ずかしかった。「お金がないと思われる」「惨めに見られる」と感じていたからです。
でも行ってみたら、職員さんは丁寧に対応してくれました。そこで自分が使える制度を初めて全部知った。もっと早く来ればよかったと心から思いました。
恥ずかしさよりも、子供の生活の方が大事。そう思い直してからは、使えるものは全部使う、と決めました。
ステップ2|生活をダウンサイジングした
「子供に不自由させたくない」という気持ちは変わらなかったけど、不自由の定義を変えました。
ブランドの服じゃなくても困らない。外食が減ってもお弁当を一緒に作れば楽しい。お金をかけなくても、豊かさは作れる。
生活レベルを見直したことで、毎月の支出が大幅に減りました。それでも子供たちは文句を言わなかった。むしろ「お母さんが楽そうになった」と言ってくれました。
ステップ3|FPの勉強を始めて「お金の地図」を手に入れた
家計を立て直す中で、「お金のことをちゃんと知りたい」と思うようになり、FPの勉強を始めました。
勉強して一番変わったのは、「お金の全体像」が見えるようになったこと。税金、社会保険、年金、投資、保険。バラバラだった知識がつながって、「今の自分に何が必要で、何が不要か」が判断できるようになりました。
FPの資格はあると役に立ちます。お金の基礎知識があるだけで、判断に自信が持てるようになります。本1冊でもYouTubeでもいいから、少しずつ学ぶことをおすすめします。
離婚後のお金で大事なマインド
最後に、お金のテクニックより大切なことを書きます。
完璧じゃなくていい
離婚直後は生活を回すだけで精一杯。家計管理が完璧にできなくて当然です。「今月は赤字だったけど、来月は少し減らそう」くらいのペースで十分。
ひとりで抱え込まない
お金の悩みは誰にも言いにくい。でも、市区町村の窓口、ハローワーク、社会福祉協議会、そして私のようなFPに相談できます。
「相談するほどのことじゃない」と思うかもしれません。でも小さな相談が、大きな転機になることがあります。
お金の不安は「知ること」で半分になる
不安の正体は、「分からない」こと。収支が分かれば対策が立てられる。制度が分かれば使える。将来が見えれば備えられる。
知ることが、一番の節約であり、一番の安心です。
まとめ|離婚後の家計立て直しチェックリスト
この記事のポイントをまとめます:
- 使える手当・制度を市区町村の窓口で確認する
- 1ヶ月の収支を記録して「見える化」する
- 固定費(スマホ・保険・サブスク)から見直す
- 養育費の取り決めを書面(できれば公正証書)で残す
- 生活費3ヶ月分の緊急用貯金を先取りで作る
全部を一度にやる必要はありません。1つずつ、できることから始めてください。
離婚後のお金の不安は、正しい知識と小さな行動で必ず軽くなります。私がそうだったから、自信を持って言えます。
離婚後の家計の立て直し、何から始めればいいか分からない方は、個別にご相談いただけます。FP資格を持つシングルマザーとして、同じ目線でお話しできます。お気軽にどうぞ。

コメント